Seed Idea Pitch Contest 参加者紹介

2017 年 11 月 18 日、渋谷 100BANCH で開催された SEED IDEA PITCH CONTEST には、20 名を超える起業家が集まった。その起業家たちをピックア ップし、ビジョンと生の声を届ける企画の第2弾。今回ピックアップするのは”アトピー”に注目した SNS アプリの開発を行なっている赤穂(あこう)さん。

一見、”アトピー”という病気はサービスや起業と結びつかないように思える。な ぜ、赤穂氏はアトピーという病気に注目したのか。そこには、その病気の概念 すらを変えてしまうような優しいビジョンがあった。

—「アトピク」のビジョンとは?—

「私自身アトピーを幼少期に持っていたこともあり、アトピーで悩んでいる方 の為の画像 SNS『アトピク』を立ち上げました。日本にはアトピーを患ってい る方が 600 万人いると言います。アトピクの目的は、画像を投稿することで、 自身の症状を見える化し、仲間と楽しく”アトピーをコントロールできる生活”を送れるようにすることです。アトピーという病気は、その性質から人前に出 るのをためらい、一人で孤独に治療していくことが多いものです。誰かと悩み を共有したり情報交換をすることはアトピーの方々にとってハードルが高いこ となのです。しかし、普段は隠しがちなアトピーをアトピー仲間内で公開し治 療を続けていくことで、『アトピー』という言葉が持つ暗いイメージを徐々に払 拭できると考えています。このプロジェクトを通じて、アトピーの方が持つ、 そして一般の方が持つアトピーというもののイメージや概念を変えて行きたいと考えています。」

—今の活動に至った背景について教えて下さいー

「私は、幼少期から病弱で、0 歳で『アトピー』と『喘息』を発症し、その後の 『アレルギー性鼻炎』と3つのアレルギー疾患を経験しています。アトピーと 喘息は完治したものの、アレルギー性鼻炎については現在も治療を続けており、 旅先で旅館のハウスダストに反応し、深夜に重度のアレルギーで救急車を呼ん だこともあります。 増え続けるアレルギー疾患で悩む人を減らすこと、そのた めにアトピーで悩む人を減らすことが私の目的です。これは、アトピーが他の アレルギー疾患への入口となり、成長にするにつれ形を変え、食物アレルギー・ 喘息・アレルギー性鼻炎などに繋がることが最近の研究で分かってきたからで す。」

—現在の活動内容について教えて下さいー

「現在は、アトピー患者専用の画像 SNS アトピクを実際に形にすべく、モニタ ー版を iPhone アプリとして開発しています。これは、アトピーの方が症状を見 える化し、仲間と楽しく『アトピーをコントロールできる生活』を送れること を目的としています。 この『アトピク』の iPhone アプリのモニター版のリリ ースは 2018 年 1 月、β 版のリリースは 2 月を予定しております。 このリリー スに先立ち、より多くの方の意見を聞いたり、アトピクについて知ってもらう ため、『アトピーっ子ママ向けのランチ会』を企画したり、薬局で説明したりし ています。
また、現在は 2 名体制のプロジェクトチームで活動をしています。企画・アプ リ開発を私が、UI/UX デザインを荻山さんというデザイナーの方が担当してい ます。私自身は幼少期のみアトピーだったのですが、荻山さんは幼少期から現 在までアトピーを患っており、デザインのみならず、患者目線での意見を言っ てもらっています。 チームとしては、リモートでコンタクトを取りながら進め ています。私自身が第 3 子誕生に伴い、いま 1 年間育児休暇を取得しています。Skype 等を利用するこによって、自宅で育児とアトピクの作業を切り替えなが ら進めることができています。」

—今、活動の障壁になっていることは何ですか?ー

「アトピーに悩む方でこのアトピクのアプリに協力してくれるモニターを集め ることです。 アトピクでは、同じ悩みや治療法の効果的な共有の観点から、ユ ーザーを成人女性、成人男性、幼児子供といった3つのグループに分け、グル ープごとの SNS 化を考えています。それぞれ、目標としては、50 人程度モニ ターを集め、運用を始めたいと思っています。 アトピー患者は、日本で 600 万 人、全人口の 5%程度と言われており、そもそも母集団が少ないのですが、私の 力不足で現状のモニターは目標の 1/3 程度にとどまっています。モニターをどれ だけ集められるかが、このプロジェクトの鍵になってきますので、多くの方に 協力していただきたいと考えています。」

—赤穂さんの活動の将来像を教えて下さいー

「私はこの SNS サービスを通じて、アトピーに 1 人で悩んでいる方が、同じ境 遇の仲間と励まし合える。そして、自分にあった治療法を見つけられることを 第一の目標にしています。 そして、この SNS サービスを発展させ、例えば、 外出しづらいアトピーの方が自宅で皮膚科医の遠隔診察を受けられる、といっ た医療サービスも組み合わせたいと思っています。 日本には 600 万人のアトピ ー患者がいますが、アメリカにも 1700 万人のアトピー患者がいます。日本に限 らず、世界中のより多くのアトピーの方々に使ってもらえる、本当に必要とさ れるサービスを作りたいです。」

—今回のイベントで赤穂さんのプロジェクトに影響を与えた部分があれ ば教えて下さいー

「1 人で活動されている方、また、熱い想いから始まり実際に行動されている方 と多く会うことができ、勇気と刺激をもらうことができました。同じような起 業仲間と知り合うことができたので、これからも共にビジョンの達成を目指し ていきたいと考えています。」

皆さんの身の回りにも、アトピーに悩んでいる人は多いかもしれない。まさに 筆者もその一人であり、日々その治療に専念している。赤穂氏の考えるサービ スは、多くの皆さんにとって一見矛盾しているように思えるかもしれない。ア トピーという一種のコンプレックスを公開することに意味はあるのか、と。し かしながら、赤穂氏が見ているのはその先、アトピーというマイナスのイメー ジが払拭され、アトピー患者の誰もがもっとオープンに治療ができる世界だ。 そこでは、これまで孤独に病と戦ってきた人たちが笑顔で協力し合いながら、 治療に取り組んでいる。赤穂氏はそんな世界を作ろうとしている起業家だ。

次回以降も SEED IDEA PITCH CONTEST 参加者の中から起業家をピックア ップして紹介していく。次はどのようなビジョンを持った起業家が現れるのか、 そしてその起業家が見つめる未来はどのような風景なのか?ぜひ、期待して欲 しい。

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